20131225手紙

公認会計士協会における地区会の構造

公認会計士協会は全国の公認会計士の統括単一会であるが、東京会や近畿会など全国に14の支部があり、さらにその下に細かい単位で地区会が設けられている。例えば東京会であれば千代田会とか新宿会といった感じで23 区各区に地区会が設けられている。また、都下であれば三多摩会がある。ちなみに、筆者は東京都世田谷区に本拠をおくため、東京会及びその下に属する世田谷会の会員となっている。

公認会計士協会東京会から12 月5 日付で「地区会の忘年会・新年会への参加のお願い」という通知が来た。

内容は「事務所所在地の地区会はもちろんのこと、お住まいの地区会すなわち住所地の地区会にもご参加頂き、地元の公認会計士の方々と親交を深めて頂けましたら誠に幸いかと存じます。(住所地の地区会に関しましては特に登録等をされておりませんでも、この申込みをして頂ければ結構です。)」というものである。

多分、このメールは東京会に所属するほとんどの公認会計士・試験合格者に来たものと思われるが、このような通知が今まで来ていたかというと(忘れているだけなのかもしれないが)記憶にない。

ある公認会計士協会の重鎮の金言

ここからは、間違っている可能性もある前提で、筆者の推定という事でお読み頂きたい。

最近、何とか公認会計士側が一定の合意を得る形で、税理士法の改正がなされる見通しであるが、筆者も色々と公認会計士協会の重鎮の先生にかわいがって頂いている関係で、ちょっと前まで税理士法の変更を阻止すべく、重鎮の先生方が国会議員会館等に赴かれ、国会議員の先生方に色々と陳情をされていた事を筆者は知っている。なぜなら、筆者もある二人の国会議員の先生方への陳情の時にその場にいたからだ。

もっとも、このように書くといかにも使命感がある公認会計士に見られそうであるが、実はそうではない。一人目の時は陳情とは全く別口でかねてから面識を頂いている国会議員の先生の無料勉強会へ参加した時、たまたま公認会計士協会の重鎮の先生方がいらしたという妙な偶然だったという程度の話である。

ただ、その様子を見て筆者自身、陳情の必要性を痛感し、二人目の国会議員の先生への陳情に参加させて頂いたのも事実ではある。

ただ、公認会計士協会全体として見てみても、今回は何とか公認会計士協会としても一定の満足を得る形で終息はしたが、税理士法の変更に限らず、またいつどこで公認会計士協会としても、国会議員の先生方への陳情を必要とする時が来るかわからない。しかし、ある日突然、「公認会計士協会でございます」といっても、普段からの絆がないとなかなかご理解頂けない事もあると思う。筆者がかわいがって頂いている公認会計士協会の、ある重鎮の先生はこうおっしゃった。

「士業は法律によって資格があり、使命を与えられているので、日頃から法律に影響力を持つ立法府(政界)との絆を普段から構築し制度の理解を深めてもらうべき」

筆者も、この金言には激しく同意する。

会計士協会が地区会の案内をする背景とは?

言うまでもなく、国会議員の先生は、選挙の時の得票でその地位を維持できるか否かが決まる。このため、国会議員の先生の立場から考えると、普段から地域の業界や会合、それもできるだけ人数が多い業界や会合と連携を取る事を希望されるのは、ごく自然な論理である。

そうなると、公認会計士協会としても、勤務地のみならず、その公認会計士の住所地の各地区会に一人でも多くの会員や準会員が顔を出して、国会議員の先生やそれ以外の地域の諸々の組織と繋がりを構築していく事は、会員や準会員本人のみならず、実は公認会計士協会全体のためにも有益なのではないかとも思われる。だから、地区会には筆者は関与したいと思う。

もうお分かりだろうが、最近の公認会計士協会東京会による会員や準会員に対する地区会への参加の促進、それも勤務地のみならず在住地の地区会への参加の促進は、国会議員の先生や、それのみならず地域の諸々の組織に対する絆を維持・構築し、公認会計士の存在意義や評価を向上する意味で、非常に有意義なのであろうと、筆者は推定する。

だから、筆者個人としても、一人でも多くの会員や準会員が地区会に参加される事を期待したい。

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(文/冨田建公認会計士・不動産鑑定士、記事提供/株式会社エスタイル)


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