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■Napoli選手の侮辱発言事件が発生??

先日NYヤンキースの田中投手が、レッドソックスのMike Napoli(以下Napoli)選手から9回に決勝ホームランを食らい負け投手になりました。翌朝のスポーツニュース(ネット)は3敗目を喫した田中投手のニュースかと思ったのですが、それよりも決勝打を打ったNapoliの発言のほうが話題になっていたことに意表を突かれました。

その発言とは、Napoliが田中投手からホームランを打った後に味方ベンチで、「What an idiot」と数回叫んでいたことだったようです。一部メディアではNapoliの「What an idiot」発言を、「なんてマヌケなやつだ」と訳しており、田中投手への侮辱行為であることを指摘していました。

■今、田中投手が学んでいるものとは?

「打たれた人間に対して悪態をつくとは失礼だ」とか「スポーツマンは礼節を大事にするべき」とか、Napoli発言に対して色々と思うところがあるでしょう。一方で、個人的には「これに関しては、日本人がとやかく言う問題ではないのでは?」と思っていました。

1人の日本人として、海外で活躍する日本人が馬鹿にされれば気分が良いものではありません。ただ、海外文化に多く触れると、今回のNapoliのケースは普通のことと受け止めることが正しいと思えるのです。今の田中投手の戦地は日本ではなくアメリカです。ということは、アメリカの文化とルールで野球をしなければならないため、アメリカ人と同じように扱われて当然ではないでしょうか?日本での常識がアメリカではそうではない、そしてその逆もありうることを理解することがグローバル社会に生きていく人たちには必要なのです。

田中投手は日本の野球や環境とのギャップを学ぶ真っ只中にあり、日本では侮辱的な言葉だとしても、アメリカ野球では日常茶飯事のことであれば受け止めなければなりません。Napoli発言のようなアメリカからの”洗礼”が、田中投手にとって一流のローカル野球人から一流のグローバル野球人として成長するために必要な過程だとすれば、田中投手はどのように受け入れて成長していくかを静観してあげるのも一つの応援だと思います。

ダルビッシュ投手も本Napoli発言についてtwitterでコメントしていたのを目にしたのですが、これがあまりにも共感するものだったので私は思わずダルビッシュ選手に返事をしてしまいました。


■アメリカではNapoli発言内容は侮辱的なことだったの?

ただ、Napoliの発言が本当に侮辱的な発言だった場合、話は180度変わってくるのですが、実際はどうだったのでしょうか?

私はこれが侮辱的な発言だったとは思いません。実際Napoliは田中投手に向かって直接何かしたわけではありません(ベースラン時の挑発行為(中指ジェスチャーや睨みつけて暴言等))。いわゆる独り言と同じ扱いではないでしょうか。特にアメリカでは人を本当に侮辱する行為は中指を使って表現するので、アメリカ文化を知っていればNapoli選手の言動はごく普通のものと思えます。

かくいう私もアメリカで同じような洗礼を受けたことがありました。大学に入学した初日、先生が解答の数字を黒板に間違って書いていたので指摘したら、後ろのほうに座っていたやつ(のちに私をJBと名付けた親友)が「Who the hell cares?」(そんなことお前ぐらいしか気にしねーよ!)と発言し、教室中爆笑。逆に私が恥ずかしい思いをさせられた経験があります。もちろん、田中投手なんかと比べたら大した話ではないのですが、日本文化しか知らない当時の私からすれば侮辱的すぎる発言で、非常に悔しい思いをしたことには変わりありません。ただ、しばらくしてアメリカ生活に慣れてくると、相手を試そうとするケースはごく普通のことなのだと理解できたし、アメリカのルールで自分も行動することができるようになっていきました。


■国を越えて相手を知るということの大事さ

グローバル化のために必要な英語を必死に学習することはとても大事なことです。ただ、それと同じぐらい大事なのが異文化を理解してそこのルールに適応できる柔軟なマインドを作ることではないでしょうか?実際に私が英語を教えてきた生徒さん達も現在海外に駐在して思うことは、「日本の常識はこうだ」と主張するのも大事だけど、まずは相手の慣習文化を理解することがなにより大事だということだそうです。

単一民族にかなり近い我々日本人にとって、今回のNapoli問題にどうしても敏感になるのは仕方のない話ですが、他国文化で常識非常識を区別したうえで問題意識を持っていけるマインドをこれからのグローバル人材には養っていただければと思うのです。


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JB SAITO 経済&英語ライティング-プレゼン講師


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