20141104カイケイネット【コラム】同姓婚を認める動きが加速!

アメリカで同姓婚を認める州が続々と増えています。2014年8月時点で同姓婚を認めている州及び地域は20に上りました。ここに来てさらに10あまりの州が認める方向で動いており、残り20ほどの州が同姓婚を禁じています。2013年に最高裁判所が同姓婚を認めるべきとする決定をした後、加速度的に州政府が同姓婚を認めるようになっています。お気づきになりましたでしょうか?アメリカでは婚姻は国の法律である連邦法ではなく、それぞれの州法に則っています。今回はこうしたアメリカの州法を税の観点から簡単に見ながら、同姓婚と連邦税法について考えたいと思います。

■州のカラーはそれぞれ、色々なことを独自に定めています
アメリカではそれぞれの州がかなりの自治権を認められており、連邦と州の関係はEUとその国々の様にも例えられます。例えば州の税務申告書式は全て異なりますし、課税所得計算の方法も異なります。連邦の課税所得をベースに足したり引いたり、州の税法に従って加減算をしてやっと州の課税所得にたどり着きます。さらにアメリカでは連結納税が一般的ですが、連結すべき会社の持分割合が州によって異なるため、例えば連邦ならば3社の連結でよかったのに、カリフォルニア州では10社連結しなければならない場合があります。アメリカの税理士さんも大変です。また日本の消費税にあたる売上税も州法が定めており、州によって税率が異なります。隣の州に売上税がない場合、越境して買い物しに行く人もたくさんいるほどです。また有名な話ですが、デラウエア州はタックスヘイブンと呼ばれています。法人税がなく、法人に優しい法律をたくさん持っており、上場会社の半数以上がデラウエアに本籍を置いていると言います。例えば法人が株主に訴訟を起こされた場合、デラウエアでは陪審員なしの法廷で戦うことができます。株主の多い企業には大きなメリットですね。

■同姓婚、税金の恩恵は?
さて婚姻の話に戻って、同姓婚を認める州と認めない州がありますが、婚姻は連邦税法ではどのように捉えられているのでしょうか。数年前までは「配偶者とは婚姻した者同士のどちらか一方にとって、性別を異にするもう一方の者」と明記されていました。州法の婚姻をベースにしながらも、配偶者を一方の者の逆の性別の者と定めることで、事実上同姓婚を認めない立場でした。しかし、ついにアメリカ財務省と課税当局が動きます。2013年の最高裁の決定を受けて、州法により同性婚をしたカップルは連邦税法上も婚姻を認められることになったのです。これによって、税法上の様々な恩恵を受けられるようになりました。例えば所得税では夫婦2人分の申告をまとめて行うジョイント‧リターンができるようになり、基礎控除額の優遇があります。また、扶養控除も取ることができます。そして贈与税と日本の相続税にあたる遺産税では、配偶者への贈与または相続は非課税になります。ただし遺産税についてはブッシュ政権の時に段階的に軽減していくことが決定され、2014年では基礎控除額が$5,340,000で日本円にしてなんと5億6千万円あまりと巨額のため、ほとんどの人は税金を納めずに済むのですが…。
ヨーロッパやアメリカで同姓婚が次々と認められるようになる中、日本人の私たちにとってはその議論はまだ身近に感じられる人は多くはないでしょう。しかし、いつか世界の潮流が日本にもやってくる日が来るのでしょうか。

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(記事提供/株式会社エスタイル)


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