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良く言われるように東南アジアはFacebook大国。ベトナムも全く例外では有りません。東南アジアの他の国では一部の若者で「つながりすぎる」Facebook離れが進んでいる、などという話も聞かれますがベトナムはFacebookの人気は絶大です。ベトナムの1日辺りのソーシャルメディア利用時間は2.4時間と日本の約3倍にもなります。

■44%が400人、13%が1000人以上のFacebook友達アリ?
それ以上に凄いのがFacebook友達の数です。当社で手がける市場調査サービスにおいて、44%の人が400人以上Facebookの友達がおり、「1000人以上友達がいる」と答える人も13%もいました。中には高校生で1000人いるという猛者もいます。

実はこの友達には多くの「有ったことの無い人」が含まれます。実際、ベトナムで仕事をしていると知らない人から友達リクエストが良く送られてきたりします。見ず知らずの人からの友達リクエストなど無視されそうなものですが、当社の調査でベトナム人の36%が「知らない人からの友達リクエストでも承認する」と回答しています。

■可愛い子のプロフィール画像だと7割が承認
こんな実験をしてみました。①プロフィール画像無し②模様を使ったプロフィール画像③可愛い子の写真のプロフィール、を使って友達承認を送ってみたのです。あまり趣味の良い方法ではありませんが、結果は下記の通りです。画像の無い場合でも3割弱が、可愛い子のプロフィール画像では7割弱が友達リクエストを承認してくれました。

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■承認の背景は「Facebook上の充実した自分の演出」
どうして知らない人に友達リクエストを出したり、それを承認したりするのでしょうか?ベトナム人でFacebook友達が多い人々ににインタビューをしてみて良く聞かれたのが「自分のポストのLikeやコメントを増やしたい」「たくさん友達がいる人として見られたい」といった意見です。彼らが求めているものは「Facebook上の充実した自分の演出」と言えると思います。これは見栄っ張りなベトナム人の一面を表しているように感じられます。

個人情報の管理に敏感な日本人の感覚からすると、もの凄く気さくにベトナム人は他人と繋がります。これは友達承認だけでなく、実際Facebook上でメールアドレスや個人の電話番号のやりとりが交わされたりしています。まだまま個人情報管理という概念がないので利便性が情報管理を遥かに上回ります。

■Facebookはベトナムでは最も効果的なマーケティングツール
これだけつながることについては簡単な国民なので、Facebookを使ったプロモーションはベトナムで最も有効な手段の一つです。実際、100万人以上のファンを持つFacebookページは日本の36サイトに対して、ベトナムは113と大きく上回っています。

実際にFacebook広告のクリック率も日本の数倍高く、またコストはほぼ1/10ですので費用対効果の高い消費者獲得が可能になります。ただ多くのベトナム人にとってはLikeをしている多くのうちの一つでしかなく、またベトナム人は飽きっぽい一面もありますので長期的なコミュニケーションを確立するのはなかなか大変です。


■離職率20%のベトナム人が会社に求めるものは?(黒川賢吾 株式会社Asia Plus CEO)
http://sharescafe.net/42439247-20141217.html
■ベトナムで起業した僕がソニーとユニクロで学んだ事(黒川賢吾 経営者)http://sharescafe.net/42171459-20141201.html
■借金返済のために風俗店で働く女子学生の問題が、本当は奨学金のせいではない明らかな理由。
http://sharescafe.net/42555365-20141225.html
■「安定した雇用」という幻想。~雇用のリスクは誰が負うべきか?~
http://sharescafe.net/42556186-20141224.html
■一年で3回転職したアラフォー女子、年収倍増は幸運だけが理由じゃなかった。
http://sharescafe.net/42650114-20141230.html

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