雑談

「リオデジャネイロ・オリンピック」をテーマに、雑談ネタを考えてください。

もしあなたなら、このお題に対してどうアプローチしますか。というのも、昨今は雑談に関する書籍がベストセラーになっているとか。これは、「話すネタがない」という現代人の悩みの深さを証明しています。そこで今回はそんな現代人の悩みを、数学的にアプローチします。

■キーワードは「掛け算」
いきなり私の話からで恐縮ですが、私は周囲から「よくそんなに書けますね」「どうしてそんなに書くネタがあるの?」といった類いの褒め言葉を頂きます。たしかに私は3〜4ヶ月に1冊はビジネス書を出し、WEBの連載も複数抱え、かつ本業の研修講師や大学教員の仕事もしています。

ですが、決して「次々に書くネタが頭の中から湧き出てくる天才(笑)」ではありません。書くネタをつくる数学的な方法論を持っているだけなのです。といっても、方法論なんて立派なものではないし、数学的なんて表現をするのが恥ずかしくなるくらい誰でも簡単にできることですが。

その方法論とは、シンプルにいえば「掛け算をする」です。いったいどういうことか、数学の題材を少しだけ使って説明しましょう。安心してください。数学の問題を解説するわけではありませんので、難しい数式などはいっさい登場しません。

■「方程式」というテーマで3つの話ができる
たとえば「方程式」という言葉を思い出してみましょう。中学校の数学で学びました。

「X−5=10 のとき、さてXはいくつでしょう?」といった類いの問題を解決することを、方程式を解くといいます。(この方程式を解くと、正解はX=15です)

では本題。

たとえば私なら、この方程式というテーマを使い、ビジネスパーソンに「なぜ中学校で方程式なんて勉強をしたのか?」という話を、最低でも3種類することができます。

・あれは、ミスなく正確に処理する作業の練習だったんだよ。
・あれは、論理思考を使えるようにさせる練習だったんだよ。
・あれは、実際にビジネスでも使われている問題解決法の勉強だったんだよ。

実際、「方程式を解く」は正解を求める行為ですから、ミスなく正確な作業をしなければなりません。一方で、文章題であれば論理思考を使って式を組み立てたりします。また、ビジネスにおける最適化の問題には数学の方程式が活躍します。つまり、この3つはどれもが正しい解釈であり、単に話の着地点が違うだけなのです。

■テーマを増やすのではなく、着地点を変える
「話のネタがない」と悩む方はおそらく、1つのテーマにつき話の着地は1つと決めつけているのではないでしょうか。そうではなく、1つのテーマにつき着地を複数つくればよいのです。先ほどの方程式の話は1テーマにつき3つの着地をつくっている例です。

1×1=1  ×
1×3=3  ◯

当たり前のこの掛け算は、私たちビジネスパーソンに「物事の増やし方」を教えてくれています。学生時代、数学の先生が「物事をいろんな角度から眺めなさい」と言っていませんでしたか? それは、大人になってからこういうことができるために重要なアドヴァイスだったのです。

■「オリンピック」で3つの話をしなさい
先ほどの例も、「方程式」ではなく「数学」というもっと大きなテーマを設定すれば、話のネタはさらに増えることになります。今回の「掛け算」のエッセンス、もう伝わったでしょう。あとは実践あるのみです。さっそくですが、このテーマで掛け算をしてみてはどうでしょう。

「オリンピックの水泳競技」をテーマに、3つの話をしてください。

あなたなら、どんな着地を考えますか。努力の大切さ? プロ意識? スポーツとビジネスの共通点? 第4位のメンタリティ? 日本は団体戦向きか個人戦向きか? 金メダル報奨金は高いか安いか? 東京五輪の展望? ……

ではもしテーマを「リオデジャネイロ・オリンピック」というもっと大きなものにしたらどうでしょう。サッカー、体操、マラソン、何でもアリ。ほら、いくらでも話すネタをつくることができますよね。

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深沢真太郎 ビジネス数学の専門家/教育コンサルタント

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