監査法人の年収水準は高いのか?

公認会計士試験に合格をしたら、まず就職先として考えるのが監査法人。その監査法人の業界では積極的な人材採用が行われています。また、公認会計士と言えば医師や弁護士に並ぶ上級国家資格ですが、実際に公認会計士の方々はどれくらい稼げているのでしょうか?今回の会計トピックスでは、多くの公認会計士が在籍している監査法人の年収水準に注目してみたいと思います。公認会計士試験にチャレンジ中の方、また合格した方にとって少しでも参考となる情報になれば幸いです。

■監査法人の初年度年収は550~600万円
Big4監査法人の初年度年収を参考にした場合、初年度年収は450~500万円+残業代が相場だと言われています。また、残業代は年間で100万円程度見込まれますので、初年度年収の仕上がりイメージは550~600万円程でしょう。一般事業会社の初年度年収が300~350万円+残業代という相場ですので監査法人の年収水準は高いと言えます。
因みに、監査法人の規模によって基本給の水準が大きく変わることはないようです。
違いがあるとすれば、監査法人ごとの残業時間(量)でしょう。当然ですが、ハードに働く監査法人であれば相応の残業代が支払われますし、穏やかに働く監査法人であれば残業自体が少ないため、支払われる残業代も少なくなる傾向にあります。

監査法人=高年収が期待できる業界


■30歳で1000万円も夢じゃない?
よく見かける高年収ランキング特集などでは大手総合商社やメガバンク、大手製薬系企業などが上位を独占していますが、実は監査法人も上記の企業群とそれほど変わらない年収水準です。特に知名度の高いBig4監査法人では、マネジャーで年収1000万円以上は一般的な報酬水準だと言われていますので、管理職に昇格すれば1000万円以上は十分目指すことのできる業界だと言えるでしょう。因みに、監査法人内ではスタッフ→シニアスタッフ→マネジャー→シニアマネジャー→パートナーと役職が分かれていますが、早い方であれば30歳前後でマネジャーに昇格をしています。監査法人の人事評価は年功序列ではありませんので、若くして管理職に登用される機会もあるという点は魅力かもしれません。

■監査法人で年収水準をUPさせるためのポイント
監査法人で年収を高めていくためには「管理職へ昇格をしていくこと」が必須条件になります。因みに未経験で監査法人に入社する場合は、監査チームのメンバー(新人)として比較的簡易的な勘定科目の監査を割り振られます。そして徐々に難易度の高い勘定科目の監査を担当するようになり、最終的にはチームのマネジメントを担うようになるのです。このチームマネジメント(案件全体のコントロール)がインチャージ業務と呼ばれるものです。また、監査法人で管理職を目指すのであればインチャージ業務の経験は必要不可欠でしょう。※インチャージ業務は管理職への登竜門
また、インチャージ業務に限らず、監査法人内でキャリアを築いていくには指示待ち人間ではいけません。監査法人が顧問型ビジネスである性質上、毎年それなりの仕事が監査スタッフに割り振られます。そして、その仕事をこなすだけでも多忙になりがちなのが現在の監査法人の状況なのですが、仕事の出来る公認会計士は更に自分自身を上司や先輩に売り込んでいます。例えば、今後は連結や税効果など先輩が担当している科目をやってみたい、監査案件以外にもIFRS導入支援やM&Aの財務DDなどにチャレンジしてみたい、など能動的に仕事に取り組んでいる姿・意欲を示していくことは、自身の人事評価を上げる上でも非常に大切なことです。
そういった地道な取り組みを継続していけば、社内での評価も上がり、結果として管理職に登用される可能性も高くなるはずです。

以上、今回は監査法人の年収水準に注目をしてみましたが、いかがでしたでしょうか?これから監査法人への就職・転職をお考えの方は本トピックスも参考にして頂ければと思います。

【関連トピックス】
■将来、仕事がなくなる? Big4の存続への対抗策とは
http://www.kaikeinet.com/topics/20151210-19563.html
■資本主義経済における公認会計士の重要性と、これから求められるもの
http://www.kaikeinet.com/topics/20160725-22260.html
■監査法人業界の概要と採用市場について
http://sharescafe.net/48465479-20160427.html
■こんなメリットが!? 監査法人に転職するメリットとは?
http://sharescafe.net/43510323-20150224.html
■公認会計士が知っておきたい転職と年収の話
http://sharescafe.net/50307909-20161226.html


(文/株式会社MS-Japan シニアコンサルタント 高橋良輔)


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