ミスターミニットをご存じだろうか。 百貨店や駅構内に小さな店舗を構え、合カギの作成や靴の修理などを行っている会社である。日本全国に約300店舗あるので、知っている人も多いのではないだろうか。 過日、そのミスターミニットの代表取締役社長である迫俊亮さんの講演を聞く機会があった。『現場論』などの著者であり、株式会社ローランド・ベルガー 日本法人会長.の遠藤功さんとの対談だった。 迫さんは3年前、29歳の若さで社長に就任した。その時点でのミスターミニッツは、10年間に渡って業績は右肩下がり。本社からのむちゃな指示に現場は疲弊し、新サービスは40年間成功ゼロ。そんな状況だったミスターミニットが3年間で大きく変わった秘訣は何だったのか。 「会社のすべてを現場中心につくりなおすこと、現場が力を発揮できるようにすること」 迫さんが3年間やり続けたことはこれだった。では、どうすればそれが可能になるのだろうか。遠藤さんとの対談を聞くなかで、いくつかヒントになることに気づけたように思う。 ...