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シェアーズカフェ・オンラインは2013年9月の開設から来年で10年目を迎えます。そこで他のウェブメディアでも行っていない試みとして、箏曲家(そうきょくか)の宇山葵さんにイメージモデルとして就任して頂きました。

士業・専門家が情報発信をするビジネス系のウェブメディアで、なぜ箏の演奏家がイメージモデルなのか? 

その理由はシェアーズカフェ・オンラインのテーマであり、読者に伝えたいことであり、目指す場所でもある「新しい常識」と「クラシック」、この二つのキーワードが宇山さんと重なったから、という説明になります。

今回はイメージモデルの就任記念としてインタビューを行いました。

取材・文 / シェアーズカフェ・オンライン編集長 中嶋よしふみ

目次
■宇山葵って誰?
■慶応の大学院で学んでます。
■能楽堂で野外コンサートを開催
■新しい常識とクラシック
■特別招待! コンサートチケットプレゼント! 
■宇山葵・プロフィール

■宇山葵って誰?
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ーーー本日はシェアーズカフェ・オンラインのイメージモデル就任記念インタビューということでよろしくお願いします。まずはプロフィールから伺いたいと思います。

宇山葵 箏曲家の宇山葵です。よろしくお願いします! 私は東京藝術大学の附属高校から大学まで7年間、箏を学びました。今年3月に藝大を卒業して、4月からは慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科で学んでいます。
学生として研究をしながら、普段は箏曲家としてコンサートに出演したりイベントで演奏したり、他にも作曲・編曲をしたり、コンサートの演出もしています。箏の楽譜出版、MV出演、来年にCD発売、現在はNFTの販売も行っています。

ーーー最初は箏を始めたきっかけから……プロフィールを拝見すると小学校と中学校も音楽系の学校に通っていたとのこと。小・中で音楽系の学校は珍しいのでは?

宇山 小・中とも国立(くにたち)音大の附属学校でした。音楽の小学校は日本でここだけ、中学校も珍しいと思います。この時は将来ピアニストになるんだと思ってました。

箏を始めたきっかけは本当に偶然で、12歳の時に母からお箏の教室が近所にあるよ、と教えてもらったんです。たしか新聞に載っていたような……。当時箏に興味はあったと思いますが、近所に教室が無かったら習う機会も滅多にないので、本当に偶然ですね。

最初はあくまで習い事の一つでしたが、高校進学時に箏を専攻にしようと決めて、東京藝大附属音楽高校の邦楽科に進学しました。

藝大の同期と演奏する宇山さん。

■慶応の大学院で学んでます。
ーーー高校・大学で箏を学んだ後、今年四月に慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD)に入学したんですね。

宇山 大学卒業後の進路を考えた時に、KMDに通っていた方からお話を伺う機会があって。藝大での学びを通じて私がやりたいと思ったことがここなら出来るのではないか、箏の演奏者として活動の幅を広げることが出来るのではないかと思いKMDへの進学を決意しました。

ずっと音楽の世界にいたこともあり、もっと視野を拡げたいと思っていて。その時にKMDがすごく輝いて見えたんです。実際に入学して良かったですし、楽しく学んでいます。研究内容もプロジェクトも見た事のない世界がひろがっていましたし、今まで会ったことの無いバックグラウンドを持つ人に出会えたのもとても刺激になっています。

ーーー宇山さんのインスタグラムで拝見しましたがロボットと共演、あとは(昆虫の)ヤモリになる、というイベントをやってますね。

宇山 どちらもKMDのプロジェクトとして参加したイベントで、箏以外のプロジェクトにも取り組んでます。箏を演奏するロボットとの共演は心拍を感知するセンサーを付けて演奏する、というちょっと変わったことをやりました。ヤモリはVR(バーチャルリアリティ)でヤモリになる体験で、普段の生活では体感できないような壁を歩く体験や重力変化を体験する、というものでした。

ーーーヤモリモリモリ森鴎外、という謎のTシャツを着ている写真がありますが……。

宇山 ヤモリにはちゃんとテーマがありますが、森鴎外はゴロが良いという理由で選ばれました(笑)。
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ヤモリモリモリ森鴎外Tシャツを着る宇山さん。

■能楽堂で野外コンサートを開催
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こしがや能楽堂にて。

ーーー7月には屋外の能楽堂でコンサートを開催されてますね。

宇山 能楽堂のコンサートはとてもお世話になっている「路地裏寺子屋Rojicoya」さんの主催でした。作曲、演出、演奏、共演者を決める所まで、もちろんいろんな人にサポートして頂きましたが全てを担当させていただきました。このコンサートは「静之舞姫」というタイトルで、平安時代の姫を題材にしながら、現代と歴史の移り変わりと変わらないものを表現する、という内容で構成させていただきました。

ーーー実際にコンサートを拝見しました。埼玉にある会場のこしがや能楽堂まで電車とバスを乗り継いで、そこまで遠方ではなかったんですが周辺に高い建物も無くて完全に異空間でした。7月に野外で夕方の開演、とかなり暑い環境でしたけど帰る頃は少し涼しくなっていまして。演目で四季の移り変わりを表現していたせいか、会場の雰囲気と楽曲があいまって夏が終わって秋になったような、不思議な感覚でした。

宇山 このコンサートは私以外に5人の共演者の方がいらっしゃったのですが、日本舞踊の方に踊りをつけていただく場面もありました。自分の曲に踊りをつけて頂けるなんて本当に光栄で、演奏しながら私も客席から観たいと思いました(笑)。
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能楽堂でリハーサル中。暑くてもダレない宇山さん。


ーーーNFTの販売もされていると。これはかなり珍しいのでは?

宇山 8月から楽天NFTで、映像作品と楽譜のNFTをリリースしました。伝統芸能の分野は今まだNFTが普及していません。NFTを通じて伝統芸能に触れる機会がなかった方々にもアプローチ出来たらと思い、NFTアーティストとしての活動を初めました。
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楽天NFTで販売中。

■新しい常識とクラシック
ーーー伝統芸能の分野で音楽活動しながらNFTを始めたり、KMDに通ったり……まったく違う分野ですが勝手に近しいものを感じてイメージモデルをお願いする事にしました。シェアーズカフェ・オンラインのテーマである「新しい常識」と「クラシック」、この二つの言葉のイメージはいかがでしょう?

宇山 私もテーマを伺った瞬間に共通点を感じましたし、とても共感しました。


インタビュー記事を読んでいる方に向けた説明……

「新しい常識」について、シェアーズカフェ・オンラインの編集長 中嶋が10年以上前にFP(ファイナンシャルプランナー)として開業した際、持ち家と賃貸の比比較をテーマにブログを書きました。「持ち家と賃貸はどちらが得か?」という損得の視点で比較することが当たり前だった時に、「損得よりリスクの視点で比較すべき」と書いた記事が多数の読者に読まれました。

「家を買ってそこから利益を得ることは不動産投資と同じ」
「持ち家と不動産投資の違いは自分で住むか人に貸すかだけ」
「そう考えると投資で一番重要な『リスク』を無視した比較はおかしいのでは?」

元々はこのように考えた事がスタート地点です。それまでに無かった考え方でも、言われてみれば当たり前、そして他の考え方が出来なくなるくらい普遍的、つまり読者に伝えたかったことは「新しい常識」です。

クラシックは音楽以外に「評価」でも使われます。グッドやエクセレントのさらに上がclassicです。辞書を引くと古典や伝統的という意味の他に、一級品、不朽、時代を超えて認められる名作、といった意味があります。自分なりに解釈すると「普遍的」です。語源はラテン語で、ローマ市民の階層で最上級を表し、階層・classも語源が同じです。

編集長として書き手にアドバイスをする際には「独自の視点で記事を書いてほしい、でも変な事を書いてほしいわけではない」と伝えています。決して矛盾したアドバイスではなく、専門家として根拠に基づいた独自の視点、つまり「新しい常識」を読者に伝えてほしい、「クラシック」=普遍的と評価されるくらい質が高くて常識を変えてしまうような情報発信をしてほしい、結果として執筆を通じて新しい価値を生み出してほしい、そんな意図を込めています。


ーーー「新しい常識」と「クラシック」、宇山さんの活動ではどんな所に共通点がありますか?

宇山 お箏は今ほとんどの人にとって身近な存在ではないと思います。そういう常識を変えたい、捉えられ方を変えたい。もっと身近になって大勢の人に聴いていただいて、楽しんでほしいという想いがあります。

同時に、伝統芸能として現代まで代々紡がれてきた、かけがえのない文化と音楽を次代につなげていきたいという想いもあります。そのためには従来のやり方・考え方を大切に受け継ぎながら、新しい事に取り組む必要もあると思っています。

「日本人が紡いできた伝統を、未来と世界につなげたい」そんな風に考えているんです。「新しい常識」と「クラシック」に共感した理由は、多分この考えと重なる部分を感じたからだと思います。

ーーーありがとうございます。シェアーズカフェ・オンラインのイメージモデルとして当サイトを応援して頂くことになるので、当サイトも宇山さんの活動を応援したいと思います。

……早速告知に協力したいと思いますが(笑)、1月9日にコンサートを開催するんですね。今回はユニットでの開催と。

宇山 Kotoboe(コトボエ)という名前で、名前の通り箏の私と、オーボエの林綾子さんの二人で組んだユニットです。箏とオーボエ、珍しい組み合わせですがとても相性が良いんです。クラシックからポップス、オリジナル曲まで、Kotoboeならではの音の表情、情景、和と洋の音色の協奏を届けたいと思います。

今回はKotoboeとして2回目のコンサートで、ゲストにギターの方を迎えて二人の魅力をさらに引き出して貰えると思います。

ーーー本日はお忙しい中ありがとうございました!

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Kotoboe・宇山葵さんとオーボエの林綾子さん


宇山さんからのメッセージ。


■宇山葵・Kotoboe 新春コンサート
・出演 宇山葵(箏) 林綾子(オーボエ) shun(ギター)
・日時 2023年1月9日 開場12:30 開演13:00~
・会場 下北沢 comcafe 音倉( 東京都世田谷区北沢2-26-23 EL NIU B1F )
・料金  ¥3000+1drink¥500
・予約 comcafe音倉・公式サイトより
https://www.otokura.jp/schedule2.php?ym=2023-01#liveDate09
上記サイトで案内されている yoyaku@otokura.jp  のアドレスにお申し込み下さい。

■宇山葵・プロフィール
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宇山葵 Aoi Uyama
箏曲家/作曲•編曲家

神奈川県横浜市出身。
4歳よりピアノ、12歳より箏、15歳より三味線を始める。
国立音楽大学附属小・中学校をピアノ科で卒業。
東京藝術大学附属音楽高等学校、同大学を邦楽科箏曲生田流専攻で卒業。
現在は慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科に在籍し、伝統音楽の更なる発展と存続に向けた活動を行っている。
これまでにはクラッシックやジャズなど様々な楽器との共演や立体音響作品制作、即興演奏、和楽器を使った作曲・編曲・アレンジ、コンサートの演出を行うなど、活動は多岐に渡る。

2022年、楽天NFTより日本伝統音楽で初のアーティストデビュー。
同年、大日本家庭音楽会にて箏曲楽譜「宇山葵編品集」出版。
2023年始に作曲と演奏を手掛けたCDが発売決定。
NHK番組「日本の芸能」「らららクラシック」に出演。
JML日独青少年交流ドイツ公演に参加。
第64回福井県音楽コンクールにて知事賞(最高位)受賞。
若手の演奏家・作曲・編曲家として活躍中。

インスタグラム https://www.instagram.com/okoto_aoi/
Twitter https://twitter.com/okoto_aoi
公式サイト https://aoipmeteor0727.wixsite.com/aoiuyama
楽天NFT https://apj.nft.rakuten.co.jp/artists/aoiuyama/

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