![]() 資料作成では体裁を整えることに全精力を注ぎ、会議では上司の機嫌を損ねないよう沈黙を守る……それは本当に「仕事」でしょうか? 本来の目的を見失って儀式と化した業務は単なる「仕事ごっこ」に過ぎません。そしてそんな非効率な慣習が、いかに組織の衰退を招き個人を疲弊させているか、そのメカニズムを分析します。 本当に必要なのかあやふやなまま習慣のように行われている仕事で疲弊する……そんな人たちを救う『脱!仕事ごっこ――職場に居座る「悪気のないムダ」の手放し方』(沢渡あまね・三笠書房)から再編集してお届けします。 ■その資料作成・会議も「仕事ごっこ」かもしれない! 資料作成や会議は、「仕事ごっこ」を伴いやすいビジネス慣習の典型です。 ・資料作成 →ともすれば、体裁を整えることに意識が向き、そのための仕事や余計な気遣いを増やす。「万が一」のためのデータ収集や手元資料作成の仕事を生む。 ・会議 →会議そのものの拘束時間はもちろん、移動や準備のための無駄な時間を生む。 ところが、組織の規模が大きくなればなるほど、これらの「ごっこ遊び」がそれぞれの立場で「仕事」として認識され、だれも疑問に思わなくなります。そして、「仕事ごっこ」が妙に正当化、最適化されてしまうのです。 ■情報格差が新たな「仕事ごっこ」を生む 「資料が紙ベースで、共有されにくい」 「情報共有は会議が基本、参加者以外に共有されにくい」 この状況は、社内の情報格差を発生させやすくします。その結果、何が起こるか? 情報を共有するための仕事が生まれます。情報をもらうための気遣いや社内接待がはびこります。 組織構造の摂理に従うならば、重要な情報は、上流により多く蓄積されます。すなわち、上位者ほど情報量が多い。ダムに貯まった水を放流するがごとく、情報流をコントロールする仕事が発生します。なかには、情報量で部下や取引先にマウンティング(優位な立場を乱用する行為)する上位者も。 「オレが持っている情報がほしければ、言うとおりにしろ」 こうして、歪んだ主従関係が生まれてしまうのです。 沢渡あまね 作家・企業顧問 【関連記事】 ■“見積書郵送”がミスの温床に…静かに社員のメンタルを削る30のトラップとは? (沢渡あまね) https://sharescafe.net/62851899-20251213.html ■ローマ皇帝もハマった、理不尽な運命を乗り越える「ストイック」という生き方。 (小川仁志・大城信哉) https://sharescafe.net/62827992-20251203.html ■ドラマで泣いてスッキリするのはなぜ? アリストテレスが教える「心のデトックス」の正体(小川仁志・大城信哉) https://sharescafe.net/62827877-20251203.html ■110万円の家賃を払う板野友美さんとヤクルト高橋奎二さんの判断が正しい理由。(中嶋よしふみ ファイナンシャルプランナー) https://sharescafe.net/62674731-20250930.html ■世帯年収1560万円の共働き夫婦は、9540万円の湾岸タワーマンションを買えるのか? その1・生活費は年間800万? (中嶋よしふみ ファイナンシャルプランナー) https://sharescafe.net/61186482-20240125.html ■プロフィール 沢渡あまね 作家/企業顧問(組織開発&ワークスタイル変革)。あまねキャリア株式会社代表/一般社団法人ダム際ワーキング協会代表。プロティアン・キャリア協会アンバサダー。磐田市"学び×共創”アンバサダー。『越境学習の聖地・浜松』『あいしずHR』『読書ワーケーション』主宰。 大手自動車会社、NTT データなどを経て現職。400以上の企業・自治体・官公庁で、働き方改革、組織変革、マネジメント変革の支援・講演および執筆・メディア出演を行う。趣味はダムめぐり。#ダム際ワーキング 推進者。 主な著書に、『組織の体質を現場から変える100の方法』『チームプレーの天才』(以上、ダイヤモンド社)、『職場の問題地図』『新時代を生き抜く越境思考』『バリューサイクル・マネジメント』(以上、技術評論社)、『「推される部署」になろう』(インプレス)、『なぜ、日本の職場は世界一ギスギスしているのか』(SBクリエイティブ)など多数。 シェアーズカフェ・オンラインからのお知らせ ■シェアーズカフェ・オンラインは2014年から国内最大のポータルサイト・Yahoo!ニュースに掲載記事を配信しています ■シェアーズカフェ・オンラインは士業・専門家の書き手を募集しています。 ■シェアーズカフェ・オンラインは士業・専門家向けに執筆指導を行っています。 ■シェアーズカフェ・オンラインを運営するシェアーズカフェは住宅・保険・投資・家計管理・年金など、個人向けの相談・レッスンを提供しています。編集長で「保険を売らないFP」の中嶋が対応します。 |


