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2024年の元旦に発生した能登半島地震からもうすぐ2年がたちます。つい先日も青森県の東方沖で大きな地震が発生したばかりです。

地震や台風などの災害時、飼い主にとってペットの安全確保は人命と同等の重要課題ですが、日本ではペット防災の意識はまだ十分浸透していません。災害発生直後から公的支援を受けるまでの間、ペットが危機を乗り越えるための基本行動を知っておく必要があります。

愛するペットの命を守るために飼い主が知っておきたい「5つのキホン」と「3つの心得」と具体的な避難行動のキホンについて詳しく解説します。

この記事は『いぬとねこのためのペット防災BOOK』(Rina=作 鈴木正芳=監修・三笠書房)から再編集してお届けします。



■犬と猫のためのペット防災
●ペット防災って?●
地震や台風が起きたとき、ペットも人と同じように逃げなければなりません。災害時は人の安全が最優先されますが、飼い主にとっては「ペットの安全」も同等の問題なのです。しかし日本では、ペットの防災についてあまり浸透していないのが現実です。

■どんな支援があるの?――ペット防災のキホン
災害発生から、国や自治体の支援をうけるまでの間に、飼い主とペットがとるキホンの行動があります。まずどんな行動をとるべきか、どんな支援があるのかを事前に知っておくことで、愛するペットと危機を乗り越えましょう。

●キホン1.まず自分の身を守る●
ペットの命はあなたの命にかかっている
あなたが助からなければ、ペットを助けその後の面倒をみることはできません。まずは自分の命を守ったうえで、どうしたらペットを守れるかを考えましょう。

●キホン2.自分で助ける●
自力でペットを助け、避難しよう
災害発生から3日間は、他人の力を借りずに自分とペットの身を守ることが求められます。自力での救助をスムーズに行うためには、日頃の備えが欠かせません。

●キホン3.お互い助け合う●
飼い主同士で助け合い、生活しよう
自治体によっては、災害時のペットへの対応が行き届かない場合も多くあります。飼い主みんなで協力してペットの管理を行い、危機を乗り越えましょう。

●キホン4.救援本部の支援をうける●
公的機関による支援をうけよう
ペットの支援は人の支援より遅れやすく、開始までに1週間近くかかる場合もあります。現地動物救援本部からペットフードや備品の配布、獣医師の見回りなどの支援をうけましょう。

●キホン5.広域支援をうける●
被災地外からの支援をうけよう
公的機関による支援後、被災していない近隣の自治体、動物病院、民間団体、ボランティアなどが連携した被災地域のペット支援が始まります。

■慌てず行動するために──ペット防災の3つの心得
災害時には人の救援、支援が最優先され、自分に加えてペットを守る飼い主には、より過酷な状況が待ち受けています。そんな状況に事前に備え、慌てず行動するために知っておきたい3つの心得をみてみましょう。

●心得1.人の支援が最優先●
災害時、行政は人命優先で動くため、ペットの支援はさらに遅れます。また、避難所には動物アレルギーのある人や動物が苦手な人もいるため、飼い主はトラブル対策が必須です。

●心得2.災害弱者は特に支援がいる●
赤ちゃんや障がい者、高齢者は受け入れ可能でも、ペットは受け入れ不可という避難所も多くあります。ペットを守る飼い主は、他の特に支援が必要な人々よりも、たくさんの課題があるのです。

たとえば、こんなことが起こるかもしれません。

・避難所に行ったらペットは不可だと言われた…避難所の運営は各自治体に委ねられており、ペットを受け入れられない避難所もあります。
・人の物資は届いてもペットの物資が届かない…最優先はもちろん人用の救援物資。ペット用の物資が届くまでの十分な備蓄が必要です。
・環境の変化についていけずペットが体調不良を起こす…災害時のショックと避難所生活は、ペットにとって大きなストレスになり、体調を崩すことがあります。

●心得3.ペット防災にマニュアルはない●
家族構成、ペットの数や種類、年齢、持病、繊細さなどにより、各家庭で災害時のリスクは異なります。わが家に合ったオリジナルの備えや避難の仕方を考えましょう。

守る命が多いペット防災は、責任や必要な備えがたくさんあります。どんな状況でも落ち着いて対応できるように3つの心得を頭に入れ、「もしも」に備えておきましょう。

最後になりましたが、青森県東方沖地震で被災された方の1日も早い復興をお祈りいたします。


Rina 鈴木正芳


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■プロフィール Rina 鈴木正芳
Rina.(りな)
1998年生まれ 新潟県村上市出身。横浜美術大学 美術・デザイン学科 ビジュアルコミュニケーションデザイン専攻卒業後、デザイナー・イラストレーターとして活動中。幼い頃から動物に囲まれて過ごしており、猫や犬をはじめとする動物が大好き。主にパッケージイラスト・ショップロゴ・愛犬愛猫と飼い主の似顔絵・ウェルカムボード・名刺デザインなどを手がける。イラスト作品は猫や人、動物を中心にゆるやかなタッチで描いている。

鈴木正芳(すずき・まさよし)
さかまち動物病院院長。北里大学獣医学部獣医学科を卒業。公益社団法人日本獣医師会認定獣医師、公益社団法人新潟県獣医師会理事、公益社団法人新潟県獣医師会小動物臨床部会長。




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