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景気の不透明感が続くほど、人は“確実な近道”に弱くなります。しかし、ビジネスや投資の世界で本当に信用できる話ほど、最初に出てくるのは「儲け」ではなく「失敗したときの話」です。長く勝ち続ける人は“誰と組むか”をどう決めているのか?

グループ全体で年商50億円を稼ぎ出す経営者、内田博史氏の著書『運とコネのつかみ方―あなたもお金持ちになれるキーワード「法則」「習慣」「成功体質」』(内田博史・産業能率大学出版部)から、再編集してお届けします。



■本当の儲け話はリスクから説明される
(1)必ず成功するビジネスはない
よく詐欺師は「絶対に儲かります」と言いますが、その時点でダウト。最初から必ず儲かると確約できるビジネスなど、この世には存在しません。儲けというのは、リスクに対するリターンなのです。

あなたが誰かをビジネスに誘うとしたら、それはどんな時でしょう? おそらく、リスクがある時だと思います。たとえば、初期投資にとてもお金がかかる。失敗したときのリスクを一人では背負いきれない。だから、そのリスクを共有してもらえませんか?と誘うわけです。

そして、そのリスクを共有してくれたら、儲けが出た時にリターンとしてお返しします、となります。リスクもなくリターンだけがある。そんな話は120%詐欺です。最初から儲け額や報酬を提示されたら要注意。そんな甘い話、オイシイ話なんてないと、肝に銘じましょう。

(2)儲けよりもリスクが先なら信用度アップ
私自身、他社と共同でビジネスをする場合や、出資や投資を募る時、必ず、リスクから説明をスタートします。

「まず、私がお金を持って逃げるリスクがあります」と話し始めると、その場は爆笑となるのですが、これは、冗談半分、本気半分です。

別に、私自身が持ち逃げをするということではなく、もしかしたら、私が信頼して事業を任せる人物が裏切ることがあるかもしれない。どんなに実績があろうと、信頼に足る人物であろうと、魔が差すことはあります。

人的なリスクは可能性としてゼロではないことを、私は経験上知っています。であれば、それもきちんとリスクとして説明をしておくべきだと、私は思います。

その他にも、失敗した場合の損失についても、想定できる範囲ですべてお話します。包み隠さず、正直に話をすることで、相手の信頼を勝ち取ります。その上で、儲け話は最後の最後。成功するかどうかわからない、海のものとも山のものともつかない話に乗ってくれた。それに対する「ありがとう」を返す。それが、リターンという儲けとなるわけです。

(3)リスクと儲けは表裏一体
私自身がリスクから話をするので、逆の立場になった時も、当然、リスクについて話さない人物は信用しません。むしろ、「このリスクを一緒に背負ってください」とストレートに言われたほうが響くこともあります。

ビジネスをする際「必ず成功する」と自分に暗示をかけることも大事ですが、本当に成功することしか考えていないと足をすくわれます。成功しない要因を事前にあぶり出しておくことで、その失敗の可能性を潰していくこともできます。だからこそ、リスクを語らない、考えない人間とはビジネスは一緒にしない。それを私は徹底しています。

信じる者は救われる、ことばかりじゃないのがビジネスの世界です。

■一緒に遊びたくない相手とは組まない
(1)ビジネスは遊びじゃないけれど、パートナーは遊び友だちがいい
私の場合、というか、ほとんどの金持ちの場合、ビジネスをする相手は、一緒にいて楽しい人や遊び仲間を選ぶのが基本スタンスです。むしろ、そうじゃない相手とは組みたくない。

そう思わせる出来事が過去にありました。個人的な印象として「ちょっといけ好かないな」と思った相手とビジネスで組んだことがあります。相手はすごく優秀な人で、利益をもたらしてくれる人物でもありました。けれど、気に入らない。たぶん、人としての相性が良くなかったのでしょう。

ビジネスが上手く回っている時はいいんです。けれど、業績が悪くなると、もう相手に不信感しかなくなる。元々、相手によい感情を抱いてないのですから、どんどん悪い方向にしか考えなくなって、関係もビジネスも、もう悪化の一途です。こうなると止める術はありません。

こういう実体験があるから、どんなに優秀な相手でも、個人的に好きになれない人であれば一緒に組まないようになりました。半年くらいの単発のビジネスなら、百歩譲って考えなくもない……ですが、やはり嫌なものは嫌。ソリの合わない相手とは、どう足掻いても上手くはいきません。

(2)リスペクトのない相手とは長続きしない
そもそも、ビジネスの話が先にありきではなく、一緒に遊んだり、よく集まったりしているうちに「何かやろうぜ」で始まることも珍しくありません。場合によっては、その人に定期的に会いたいから、一緒にビジネスを始める、なんてことも。

ビジネスよりも間柄が先にくる。相手をリスペクトしているからこそ、いい関係が築けていいビジネスパートナーになれる。それが基本スタンスです。

お金になるから組むというのは、上手くいかない典型。これは言わば、お金目当てで好きでもない金持ちと結婚するようなものでしょう。お金の不自由はないかもしれませんが、絶対にストレスが溜まる。そんな関係、長続きするはずがありません。

一緒にいて面白い相手、一緒に遊びたい相手じゃなければ、ビジネスをしていてもつまらない。自分が楽しくない仕事に熱意なんか持てますか?

(3)かつて傲慢だった自分を反省
リスペクトできない相手のナンバーワンは、人に対して横柄で威圧的な人。会社のトップなら部下に当たりが強いとか、夫婦でも妻を下に見ていたりとか。フィフティ・フィフティの関係でいられない人はリスペクトできません。

そして、お金を払うほうが偉いと思っている人。これもリスペクトできない相手です。と、偉そうに言っている私も、かつてはそちら側の人間でした。こちらがお金を払っているんだから言うことを聞け、と思っていました。

けれど、ビジネスをやっていろいろと経験していくうちに、自分の間違いに気づきました。こちらはお金を払っているかもしれないけれど、相手も長い時間をかけて極めた技術を提供してくれている。これは、対等の関係であるべきだと。

レストランでこだわりの料理を出してもらった時、これを作るまでにどれほどの時間をかけ、情熱を注いできたんだろうと思うわけです。

正直、飲食業界は利益率が低く、私なら絶対に手を出したくない世界です。けれど、その料理を作ってくれたシェフは、利益とかお金とかじゃなく、本当に料理をすることが好きだからそれを極めて、私たちに提供してくれている。そう思った時、素直に「ありがたい」と思いました。

お金を出しているから偉いなんておごった気持ちは、今の私にはありませんが、そう思っているだろう人はひと目でわかります。かつての自分に反省を込め、そういった人物とは付き合わないことにしています。


内田博史 経営者


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■プロフィール 内田博史 経営者
1972年生まれ。貧しい家庭に生まれ、中学時代から新聞配達など複数のアルバイトを掛け持ちする生活を送る。ゲームソフトの転売で月に20万円を稼ぐ。15歳で独立し、独学で経営を学び起業。
現在は株式会社MPワークスをはじめとする5社を経営し、YouTubeマーケティング、コンサルティング、人材育成など多岐にわたる事業を手がける。グループ全体の年商は50億円を超える。
「内田歴史・経済研究会」主宰。YouTube「内田博史の【金持ちの習慣】」は登録者13万人。

YouTube https://www.youtube.com/channel/UCYo5jkYvVZY7wGItoRELILg
公式ブログ https://www.cmb-fund.jp/



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