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さまざまな業種で倒産件数過去最多のニュースが飛び込んでくる昨今、資格を取得して独立しようと考える人は増える一方です。しかし、経営コンサルタントで士業(特定行政書士)でもある横須賀輝尚氏によれば「資格を取れば人生安泰」という神話は20世紀で終わり、「努力次第で成功できる」というのも正しくないといいます。

この記事では、資格業でいち早く固定収入を作り出すコツについて、氏の著書『資格起業家になる!成功する「超高収益ビジネスモデル」のつくり方』(日本実業出版社)から、正しい「資格起業法」について再構成してお届けします。

資格起業家になる!
横須賀てるひさ
日本実業出版社
2006-12-25


■思い込みが顧問契約を取りこぼす
行政書士における許認可や、司法書士における登記といった申請は、依頼者にとって必要がある時にだけ業務が発生する性質のものですから、基本的には単発の収入です。一方、同じ士業でも顧問料といった形で継続して固定収入を得られる業務があり、社会保険労務士の給与計算や、税理士の税務顧問などがこれにあたります。

一度仕事として獲得できれば定期的に収益が得られるため、ビジネスモデルとして優れていると言えるでしょう。この手の資格は、地道な営業を続けていくと、次第にクライアントが増えていくことから、3年くらい我慢して地道に営業を重ねていけばそれだけで十分に稼ぐことができるのです。

しかし、そんなにのんびりと待っている余裕はない、今すぐ稼ぎたい、今すぐ顧問契約を獲りたいという人もいるでしょう。これについては、資格起業家としてお客さまの視点でものごとを考えれば解決です。年単位での契約を分割すれば、飛躍的に成約率を上げることができます。

つまり、税理士でも1年契約ではなく、3か月、6か月の顧問期間を設定すればよいのです。

「いや、税務は年間で見ないとダメなんです」

そう考える税理士は非常に多いのですが、お客さまの気持ちになっていないからそう言えるのです。あなたが紹介もなく、新規に契約する場合に、知らない税理士といきなり1年契約を結べますか? 私は怖くて結べません。一度や二度会っただけでは、その人がどんな人かもわかりません。

「でも、やっぱり1年でないと……」

では、新聞購読の勧誘はどうでしょう。決して新聞の勧誘が悪いとは言いませんが、いきなり「○○新聞を1年とってください」と言われてもまずとらないでしょう。「まずは3か月だけとってもらって、それでダメだったら解約してもらって結構です」といった勧誘だからこそ、最初の購読契約がとれるわけです。

お客さまは想像以上に慎重なものです。この点は忘れないでください。

■固定収入型資格起業家になるためのステップ
それでは、固定収入型の資格起業家になるための、具体的なステップを紹介しましょう。

(1)お客さまが申し込むにあたって、不安だと思っている点を解決するサービスを考える
いきなり1年契約を取るのは極めて難しいことは前述のとおりです。最終的には、起業家としてのブランドを高め、サービスを充実させ、高い価格で年間契約を取るだけの形にしたいところですが、はじめはそうもいきません。

最初にお客さまが不安に感じるのは、「この人で大丈夫だろうか」「長い期間頼んでもいいのだろうか」「お金を支払い続けられるか」ということです。

人格や実績については、積み上げたものを伝えることで解消できます。ようは、お客さまの長期間の契約と金銭的不安をどう解消するかがポイントになります。

その解消ポイントは、2点です

 (1)短期間契約
 (1)初期費用を抑える

税理士を例に挙げましょう。まずは1か月、3か月単位で契約を交わすようにします。そうすることで最初の成約率が上がります。契約期間が終了する頃に更新のお知らせをします。こうした期間を短く設定することがひとつの方法です。

もうひとつの方法は、顧問報酬を安くすることです。

「価格を下げると苦しくなるのでは?」

たしかにそのとおりです。しかし、最初はそんなことも言ってられません。顧問料を下げる代わりに、年間契約を獲る、あるいは最初の費用を抑える代わりに、売上に比例して顧問料を上げる契約を獲るなどの工夫が必要です。

最初の段階での不安を解消する、つまり成約率を上げることが重要なのです。

(2)長く付き合うことのお得感を与える
固定収入が計算できるなら、お客さまと長く付き合うことの大切さは自明です。お客さまとコミュニケーションをきちんと取り、継続して関係をつくっていくことが重要になります。

そこで、ニュースレターを定期的に発行するなど、税理士業以外のところでもアドバイスができるようにしましょう。特に税理士は、決算書からのアドバイスなどが多くなりがちです。もちろん、そういったアドバイスはお客さまにとって貴重ですが、それにとらわれてはいけません。

「お客さまのためになること」

ここから考えて、お客さまの得になることを考えて、実践していきましょう。

■長期的には人脈が有効
固定収入が期待できる資格業にとっても、他士業との横のつながりや、紹介による顧客獲得というルートは財産です。そこで、具体的な人脈のつくり方についても解説しておきます。

人に会うことが人脈をつくる第一歩となるわけですが、実際にどういう場所で人脈を構築していけばよいのでしょうか。

これまでに私は、各種のイベント、異業種交流会、勉強会、セミナーなどに参加し、いろいろな人とお会いしてきました。その中で効果があったのは、セミナーへ参加することと、インターネットで探して直接会いにいくことでした。

セミナーとは、各地で開催されるビジネス系の講習会のことです。こうしたセミナーには、同じ目的を持った意識の高い人たちが集まりますので、貴重な人脈になる可能性が高いといえます。こうしたセミナーや懇親会に参加し、名刺を交換することから、人脈をつくることができます。

資格業で人脈をつくる場は、各種の勉強会や団体がありますが、意識の高い人と出会うには有志の団体に参加することをおすすめします。

また、私が起業したばかりの頃に人脈を開拓した方法として、インターネットがあります。これはインターネットで、各資格業のウェブサイト(ブログがある場合はそのブログ)を探し、よさそうな人がいれば、直接連絡をして会いにいくのです。私の場合、近い地域の税理士や社会保険労務士、そして行政書士などに会いにいったり、多少遠くてもビジネス的に合いそうであれば、会いにいきました。こうして得た人脈も非常に多いのです。

ただし、いきなり「ただ会ってください」と言うのは失礼です。「仕事を紹介する」などの「与える行動」が伴う会い方をしましょう。


横須賀輝尚 パワーコンテンツジャパン株式会社 代表取締役 特定行政書士


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■プロフィール 横須賀輝尚 パワーコンテンツジャパン株式会社 代表取締役 特定行政書士
yokosuka
士業専門の経営コンサルタント。パワーコンテンツジャパン株式会社 代表取締役、特定行政書士。Gensparkインダストリーアンバサダー。
2007年に日本では初めてとなる士業向けに経営スクール「経営天才塾(現LEGALBACKS)」を創設し、2023年現在、全国3000名以上の士業から相談を受け、その相談数は優に2万件以上を超える。
主な著作に「会社を救うプロ士業 会社を潰すダメ士業」(さくら舎)、「資格起業BIBLE」(技術評論社)などがあり、25冊20万部超の著者。2023年から士業のための生成AI・ChatGPT活用研究を開始。
最新刊「『ムダ仕事』も『悩む時間』もゼロにする GPTsライフハック」を2024年11月に技術評論社より刊行。週刊ダイヤモンド、毎日新聞などメディア掲載も多数。

公式サイト:https://yokosukateruhisa.com/
X:https://twitter.com/yokosuka_ai @yokosuka_ai
YouTube:https://www.youtube.com/ @40lawyers50/

資格起業家になる!
横須賀てるひさ
日本実業出版社
2006-12-25

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