![]() ■受験生と資格起業家の間にある情報格差 資格を取り、起業して成功するためには、実のところ起業する前の段階から、業界のことをリサーチしておくことが大事です。その理由は、受験のときの知識や情報と、実際に起業してからの情報が、あまりにもかけ離れすぎているからです。 たとえば行政書士業界でも、同業から尊敬される成功者がいます。しかし、受験生はほとんどそういった情報を知りません。合格後、開業前にそういった情報を集めます。そして業界などについて知ることになるわけです。 しかし、これでは遅すぎます。起業の方法に正攻法はありませんが、技術を身につけながら業界や競合他社を知り、タイミングを見計らって起業するのが一般的でしょう。 これに対して資格業の場合は、資格を取得し、身につけた後に起業のことを考えます。そこではじめて業界を知って業界の情報や、同業他者の状況をリサーチしているのです。つまり、起業までに一度「受験」をはさむという特徴があり、その間ビジネスとしては空白の時期になってしまうのです。そのため、資格業で新しく起業すると出遅れてしまうことが多いのです。 業界のことは起業前に知っておくこと。最短で成功したければ、資格を取得する以前に、最低限の業界情報をリサーチしておくべきです。 私はよく、「行政書士になりたい」という相談を受けますが、ほとんどが「どうすれば試験に受かるか」という内容です。その先のプランや情報については聞いたことがありません。ですから、起業しても成功しないのです。業界をリサーチすることは、受験前でも可能です。 ■そうはいっても資格業は資格ありき とはいえ、試験に合格しなければ資格業ははじめられませんから、あくまで最低限のリサーチにとどめておくとともに、試験勉強に全力で取り組みましょう。資格取得の障害を取り除いておくことも大事です。 試験は、年1回しか行われないものがほとんどです。貴重な時間を無駄に費やさないためにも、1年後にはきちんと取得したいものです。 試験への取り組み方は、人によって千差万別です。自分に合った方法ですすめていけばよいと思います。何より、試験に受からなければ資格業では1円も稼げないのですから、最短での合格を目指しましょう。 私の経験上、合格を遅らせるものは、疑問や不安です。その結果、悩むことに時間を使ってしまい、思うように受験勉強がすすみません。そこで次から、受験前、受験中、受験後などにぶつかる疑問に答えていきます。 ■受験前の「疑問」に答える (1)たくさんの資格からどの資格を選べばいいのか? 資格起業家のスタート地点を受験とすれば、無駄をなくし、合格を最短で目指すことが必須だといえるでしょう。まずは、受験前の疑問と不安の解消から解説します。 基本的に、どの資格でも起業することを目標にされるでしょう。特定の資格を保有する人にしかできない業務がある「業務独占資格」でも、そうした独占業務のない「名称独占資格」でも、自分自身のたな卸しをして、一貫性のあるビジネスができる資格か、または自分自身の好きな資格を選択するのがベストです。 決して難易度だけで資格を選ばないようにするのが大切で、難易度が高い資格だから高収入を得られるわけではありません。どんな資格業でも、自分自身でビジネスモデルを構築しなければ高収入は得られません。 (2)資格を取るのに制限はあるのか? 創業に制限はあるのか? 一部の資格は、受験するのに一定の学歴が必要なケースがあります。受験資格は法律で決まっているので、これには従わなければなりません。 しかし、起業に関しては制限がありません。制限がないので、資格さえ取ってしまえば、年齢も性別も学歴も関係ありません。現に私自身、23歳のときに何もないところからはじめて、現在に至ります。ですから、起業については年齢は関係ないと考えてください。 (3)資格についてもっと知りたいときは 資格についてもっと知りたいときは、各資格を管轄している試験機関のウェブサイトなどを参考にするか、受験予備校が公開している情報を参考にするのがよいでしょう。受験資格や受験内容、試験の日程などがすべて掲載されているはずです。 事前に「資格を知る」ということは極めて重要です。資格を取得した後に、実際の業務内容や平均年収などを知り、「自分の思っていたことと違う」といった勝手な勘違いを防げるのは、受験前だけなのです。 資格を取ろうと思ったら、できる限りその資格のことを調べ、実際の業務内容は理解したうえで受験しなければいけません。 資格を取ってから「思っていたような資格ではなかった」と後悔する前に、どんな資格で自分がやりたいことは何なのか、ある程度すり合わせてから資格を選択するようにしましょう。自分に合わない資格を選んでしまうと、稼げるものも稼げません。 ■勉強方法の選び方 一般的に、勉強には「通学(講座)」、「通信(講座)」、「独学」の3つのパターンがあります。金銭的なことや自分の状況などで分かれますが、何より自分にとって快適な勉強状況を選択すべきです。そして集中して続けられるものがいいでしょう。 私自身は、大学の3年時に取得しましたが、金銭的な余裕がなかったため、独学を選びました。独学の場合は、何より継続して集中した勉強ができる環境をつくり出せるかどうかが重要です。 独学ではなく、講義を受けるほうが集中して勉強を継続できるのであれば、予備校(専門学校)などに通うのも手です。講義をじっと聞くのが苦手であれば、通信も可能です。 「どの勉強方法が受かりやすいのか?」ではなく、「自分にとって、どの方法が一番成果が出やすいのか」を基準に選択しましょう。他人の意見はあくまで他人の意見です。資格取得者の合格記なども役に立ちますが、目安にとどめ、自分についてどうなのか考えましょう。 参考までに、通学、通信、独学のメリット・デメリットを解説します。 (1)通学(講座) 通学講座とは、その名のとおり資格試験を指導する予備校(専門学校)などに通う方法です。各校独自のカリキュラムとテキストを使った講義を受けるので、定期的に通うことになります。試験直前などには集中講座や模試があります。 メリットは講義形式なので、独学や通信講座より理解が早いといわれています。年間のスケジュールが決められているので、自分で計画を立てなくても計画的に勉強を進めることができます。また、試験の最新情報も手に入りやすいです。 デメリットは、それなりの費用がかかることです。また、講義を受けるために予備校のスケジュールに合わせる必要があります。移動に時間を取られてしまうのも、デメリットでしょう。 (2)通信(講座) 教材を購入し、自宅などで自主的に勉強を進めていくタイプの勉強方法です。独学と異なる点は、問題の添削が可能であったり、勉強について相談できたりといったオプションがある点です。 メリットは、時間と場所に制約されずに、自由に勉強することができることです。なかには電話やメールでの質問を受け付けてくれるところもあるので、わからない点もしっかり理解することができます。 デメリットは、予備校などが主催している講座の場合、金銭的負担がかかります。また、自由に計画が立てられる反面、自分の意志が強くないと続きません。 (3)独学 市販されている書籍や教材を使用して、独自に勉強を進めていく方法で、最大のメリットは金銭的な負担が軽いことです。市販されている教材を購入し、予備校の模試を受けたとしても、2万~3万円の出資で済みます。また、拘束される時間がないので自由に勉強することができます。 デメリットは、すべて自己責任で行うため、合格するまでに時間がかかることと、最新の情報が入りにくいことです。また、自分で計画を立てて進めていかなければいけないので、挫折しやすい勉強方法といえます。 自分の性質に合った資格を、自分にとって最も結果を出せる方法で学んで取得する。この基準でロードマップを描いておけば、独立後の自分をイメージしやすく学習のモチベーションを維持しやすいですし、開業後も成功しやすいと言えるでしょう。 横須賀輝尚 パワーコンテンツジャパン株式会社 代表取締役 特定行政書士 【関連記事】 ■資格起業家は起業家以上に稼ぐべきである (横須賀輝尚 経営コンサルタント) https://sharescafe.net/63214349-20260517.html ■「年契約が当たり前」は危険…顧問契約を取りこぼす士業に欠けた視点 (横須賀輝尚 経営コンサルタント) https://sharescafe.net/63187865-20260505.html ■独占業務のない資格起業家は成功できないのか (横須賀輝尚 経営コンサルタント) https://sharescafe.net/63170142-20260426.html ■110万円の家賃を払う板野友美さんとヤクルト高橋奎二さんの判断が正しい理由。(中嶋よしふみ ファイナンシャルプランナー) https://sharescafe.net/62674731-20250930.html ■世帯年収1560万円の共働き夫婦は、9540万円の湾岸タワーマンションを買えるのか? その1・生活費は800万?(中嶋よしふみ ファイナンシャルプランナー) https://sharescafe.net/61186482-20240125.html ■プロフィール 横須賀輝尚 パワーコンテンツジャパン株式会社 代表取締役 特定行政書士 ![]() 2007年に日本では初めてとなる士業向けに経営スクール「経営天才塾(現LEGALBACKS)」を創設し、2023年現在、全国3000名以上の士業から相談を受け、その相談数は優に2万件以上を超える。 主な著作に「会社を救うプロ士業 会社を潰すダメ士業」(さくら舎)、「資格起業BIBLE」(技術評論社)などがあり、25冊20万部超の著者。2023年から士業のための生成AI・ChatGPT活用研究を開始。 最新刊「『ムダ仕事』も『悩む時間』もゼロにする GPTsライフハック」を2024年11月に技術評論社より刊行。週刊ダイヤモンド、毎日新聞などメディア掲載も多数。 公式サイト:https://yokosukateruhisa.com/ X:https://twitter.com/yokosuka_ai @yokosuka_ai YouTube:https://www.youtube.com/@40lawyers50/ シェアーズカフェ・オンラインからのお知らせ ■シェアーズカフェ・オンラインは2014年から国内最大のポータルサイト・Yahoo!ニュースに掲載記事を配信しています ■シェアーズカフェ・オンラインは士業・専門家の書き手を募集しています。 ■シェアーズカフェ・オンラインは士業・専門家向けに執筆指導を行っています。 ■シェアーズカフェ・オンラインを運営するシェアーズカフェは住宅・保険・投資・家計管理・年金など、個人向けの相談・レッスンを提供しています。編集長で「保険を売らないFP」の中嶋が対応します。 |



