先月、JALの2017-2020年度の中期経営計画が発表された。これまでJALの翼を縛り続けてきた8.10ペーパーから解放されて初めての中期経営計画となったが、この計画の中で、成長に対するドライバーとして、フルサービスキャリア事業以外のビジネスと創造・育成を行うことで事 ...
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航空大手の長期政権がもたらす戦略と期待(森山祐樹 中小企業診断士) |
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森山祐樹 中小企業診断士 |
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国内航空大手2社の2017年度の経営体制が明らかになった。JALの植木社長は続投となり、6年目に突入することになった。ANAホールディングスの伊東会長は、ANA社長時代から代表権を持つ会長職まで含め合計8年となった。一般的な上場企業の任期としては長期となった両者の ...
LCC成長の裏に隠された国内大手の寡占化戦略(森山祐樹 中小企業診断士) |
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森山祐樹 中小企業診断士 |
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国土交通省は2015年には国内の航空市場でLCC*のシェア(旅客数)が10%を超え、国内市場に競争を創出したとその政策成果を高々にうたうが、ピーチがANAに子会社化されたことでその風向きが大きく変わった。H24(2012)年にLCC元年といわれ、新規参入が相次いだ国内航空市場も ...
ANA・LCCのピーチ子会社化でますます進む独占。 (森山祐樹 中小企業診断士) |
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森山祐樹 中小企業診断士 |
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ANAホールディングス(以下ANA)は2月24日、LCCのピーチ・アビエーション(以下ピーチ)を連結子会社化すると発表した。ピーチは2011年に設立されてから5年ほど経過し、2016年3月には3期連続黒字との営業利益率は12.9%の高収益を達成している。国内のLCCとして順調に ...
アメリカン航空に学ぶ「捨てる」勇気(森山祐樹 中小企業診断士) |
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森山祐樹 中小企業診断士 |
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アメリカン航空は、新機種の737MAX機材で個人モニターは時代遅れであるとして導入しないことを発表した。また、ユナイテッド航空も一部の小型機で個人モニターの導入を行わないとしている。顧客ニーズの多様化の中で、短距離路線の機内サービスはどうあるべきなのか、アメ ...
地方創生時代の小さなワイナリーの戦略ストーリー(森山祐樹 中小企業診断士) |
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森山祐樹 中小企業診断士 |
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長野県が展開する信州ワインバレー構想、その一端に小布施町の小さなワイナリーがある。小布施ワイナリーは、小さな家族経営のワイナリーであるが、非常に高い品質と人気を兼ね備えたワイナリーとして国内大手航空会社にも採用された実績を持つ。しかし、その実績とは裏腹 ...
優秀が故のジレンマ「大企業のイノベーションへの挑戦」(森山祐樹 中小企業診断士) |
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森山祐樹 中小企業診断士 |
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大企業には、大企業たる所以の優秀な仕組みと優秀な人材が存在している。そんな大企業が近年、社長直轄や、独立事業部として新規事業を創造するための部署を設置する動きを加速させている。大きな資本と多数の社員を抱える大企業の新規事業はさぞかし素晴らしいものが創造 ...
地域航空が国鉄に学ぶべき理由(森山祐樹 中小企業診断士) |
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森山祐樹 中小企業診断士 |
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国土交通省が設置した持続可能な地域航空のあり方に関する研究会において、地域航空会社について議論が進められている。ここでは、航空は経済産業活動や国民生活を支える基盤であり、地方航空路線が地方創生、観光立国の役割を担い、維持・活性化が期待される存在であると ...
多様性狂想曲が奏でる「選択と集中」への挑戦(森山祐樹 中小企業診断士) |
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森山祐樹 中小企業診断士 |
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昨今、女性活躍の推進を主な旗印に、企業の多様性を求める動きが活発化している。 東証のなでしこ銘柄、経産省のダイバーシティ経営企業100選、経団連の女性の役員・管理職登用等に関する自主行動計画など枚挙にいとまがない。また、ある経済誌でもダイバーシティ企業のラ ...
星野リゾートとリッツカールトンの戦略の違いとは(森山祐樹 中小企業診断士) |
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森山祐樹 中小企業診断士 |
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7月20日に東京大手町に温泉を備えた地上18階、客室数84室の「星のや東京」がオープンした。星野リゾートにとっては、都市部で運営する初めての施設であり、日本旅館を世界に広める試金石という位置づけである。 国内では北は北海道から、南は沖縄まで、様々なリゾートを ...
国内LCCの戦略に潜む思惑とは(森山祐樹 中小企業診断士) |
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森山祐樹 中小企業診断士 |
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国内のLCCが機内食(有料)に力を入れ始めている。ピーチは、近大、千房、たこ昌とコラボし、うなぎ味のナマズごはん、大阪オムそばやたこ焼を提供、ジェットスタージャパンはなごみの米屋とコラボしたどら焼きや、ジュノエスクベーグルとコラボしたベーグルサンドを予定する ...
トレードオフ 優秀な経営者がやらないことを決める理由(森山祐樹 中小企業診断士) |
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森山祐樹 中小企業診断士 |
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トレードオフとは、「どちらか一方を得ようとすれば必ずもう一方を失う二律背反の状況」の意味であり、ビジネスにおいては、何かを達成するために別の何かを犠牲にしなければならない関係を意味し、いわゆる「あちら立てれば、こちらが立たぬ」に相当する。 ...
破壊的イノベーションの真の推進者(森山祐樹 中小企業診断士) |
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森山祐樹 中小企業診断士 |
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昨今の日本経済、政府・地方自治体、企業においてイノベーションが叫ばれて久しい。日本全体としてそれを後押ししていくことで、経済や社会の発展を成し遂げていこうという気運が高まっている。しかしながら、世に出るイノベーションには、歓迎されるものがある一方で、既 ...
ポルシェの拡大戦略に潜む罠とは(中小企業診断士 森山祐樹) |
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森山祐樹 中小企業診断士 |
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昨年のフランクフルトモーターショーでお披露目されたニューポルシェ911カレラシリーズが今月(2月)日本に上陸した。モーターショーでは、様々なメーカーから新商品が打ち出された通り、現在の自動車業界は、日本メーカー含め激しい競争にさらされている。自動車業界以 ...
日本企業のM&A「対等の精神」に潜む影 「ファミマとユニーの経営統合」(森山祐樹 中小企業診断士) |
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森山祐樹 中小企業診断士 |
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日本企業同士の合併(M&A)には多くのケースで「対等の精神」による合併・統合が謳われる。これは2社の上下を決めずお互いがお互いを尊重しあって協力していこうという意思を示したものであると考えられ、日本の美学に則ったものと想像するが、そこには様々な弊害が隠さ ...
フェラーリの戦略にみる企業価値経営(森山祐樹 中小企業診断士) |
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森山祐樹 中小企業診断士 |
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フェラーリがニューヨーク市場へ上場を果たした日、当日の株価は公開価格の52ドルを超え、終値は55ドルであった。これにより上場時のフェラーリの時価総額は約1兆2500億円となった。そしてその後の株価推移を注視し、上場熱が冷めた現在(12/11日終値ベース)にあっても、時 ...
地方創生時代に輝く地方企業の挑戦と秀逸な競争戦略(森山祐樹 中小企業診断士) |
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森山祐樹 中小企業診断士 |
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すでに身近になったアマゾンでの古本購入。ここに際立つ戦略を持つ地方企業がある。その企業の名は「株式会社バリューブックス」(以下、バリューブックス)。アマゾンで主に専門書を扱う一出品業者であるが、彼らの躍進の裏には、秀逸な競争戦略が隠されている。 アマゾ ...
ブルーボトルコーヒーに見る戦略ストーリー 「ブルーボトルコーヒーは何を捨てたのか!?」 (森山祐樹 中小企業診断士) |
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森山祐樹 中小企業診断士 |
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ブルーボトルコーヒーが日本に進出してから半年が過ぎようとしている週末の清澄白河店舗では、相変わらずの行列が続いていた。ブルーボトルコーヒーの人気の秘密は緻密に計算された特異な戦略にあった。 ...